2024.11.01
買取成約事例(詳細版)
今回は見出しのような書籍の一括査定を承りました。
VHS含め46点で52,100円と高額な買取価格となった今回のお取引、お写真の書籍は、ほぼルドルフ・シュタイナーに関する書籍のようですね。
ルドルフ・シュタイナーについて簡単に触れておくと、彼はオーストリアの哲学者であり、「科学的・神秘体験を通じて精神世界を研究する」ことを目的とした『人智学』を確立したことで有名です。
なにやら難しそうですが、案外身近はところにシュタイナーの思想は息づいているんです。
「シュタイナー教育」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シュタイナーは水頭症児の家庭教師などの経験と独自の人間洞察から、知的学習は教育のほんの一部に過ぎないと考え、感情や意志に働きかける総合芸術としての教育を構想していきました。
すべての子どもに共通する心身の発達プロセスを適切に整えた上で、ひとりひとりの個性をそのプロセスの中に調和的に落とし込む教育をしたいと考えたシュタイナーは、学校を設立。
日本でもシュタイナー教育を取り入れた幼稚園・学校は多く存在していますよね。
こうした思想は「人体にはすばらしい自己治癒力が備わっている」という考えに及び、やがて医学的なアプローチも開始。
天然原料を用いて体の治癒力を促進するパーソナルなヘルスケア方法として、1921年に創設したブランドが有名な【ヴェレダ】です。
上記のように教育や芸術、医学の分野にも影響を与えたシュタイナーの哲学。今回は、書籍だけでなく、映像でもその世界を学べるVHSの5巻セット『子安美知子さんとたどるシュタイナーの世界』(未開封!)も査定内容に含まれておりました。
こちらのシリーズですが、当時それなりに流通量が多かったこともあってか、現在の市場取引価格自体はそこまで高額ではない様子です。最近ではVHSを再生する機器自体がご自宅にないというケースも多く、古書店にとっても買取が難しいという事情もあります。
しかし、今回のお取引のように「シュタイナー」というテーマでまとめてお売りいただくと、古書店様の目にも留まりやすく買取成約となることもあります。これから査定を依頼してみようかな?と考えていらっしゃる方は参考にしてみてくださいね。
また、シュタイナーのような著名な哲学者ですと、現代でも多くの理論書・解説書が出版されており、年代を問わず大変人気がありますので、新しいものでも古いものでも入札が入る傾向にあります。
この他には、数学・建築などの理工書、書道や図録などの美術関連書籍、郷土史などの一般の新刊書店には並ばない、少しマニアックな専門書も新旧問わず良い値がつく傾向があるので、オススメです!!
スタッフO
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