買取成約事例(詳細版)

2024.02.15

買取成約事例(詳細版)

古本買取成約事例 美術関連の書籍・和本など 52冊 41,570円

大正から昭和までの和書もまとめて査定

今回は見出しのような査定を承りました。

お写真を拝見しますと、長きに渡り大切に保管されてきたであろう本たちが並んでいます。

今回のご依頼はネットでの取引は少し苦手…というご両親に代わり、ご家族のご遺品を査定してほしいと当サイトをご利用いただいたそうです。

中身を少々見てみますと、現在でも高値で取引されているお宝が沢山・・・!特に良い値段が付いたと思われるものを4点ほどピックアップしてご紹介します。

 

【写真1枚目】

◯『應挙写生帖』昭和11年(1936)、帝室博物館刊行   (中央段左端)

円山応挙が残した本物の「写生帖(しゃせいじょう)」(発行:寛政5年(1793)、実際には1770年代に制作された作品が多い様子)は現在、東京国立博物館に所蔵されています。

なお、“帝室博物館”とは現在の東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館を指しておりまして、1900年(明治33年)から1947年(昭和22年)までの呼称です。こちらは当時の展覧会の図録でしょうか。いずれにせよ、とてもレアなもののようで現在も高額で取引をされています。

◯『小村雪岱画集 (渡辺圭二解説)』昭和62年(1987)、国書刊行会 (中央段中央)

こちらは上の応挙とは違い、大正から昭和にかけて活躍した画家なので比較的新しいですね。しかしながら、新しいとは言え現在から35年以上前に発行されたものです。その割に外箱の様子もキレイですし、保存状態も良さそうですね。とても大切にされてきたことが想像できます。

◯『斗米庵若冲画選』昭和2年(1927)、恩賜京都博物館編、便利堂 (下段左端)

こちらもまた古いものです。京都国立博物館の公式HPにこの図録の在庫状況が掲載されていますが、当たり前のように在庫切れ中。人気の若冲の図録も、もう古書店にしかないとなれば購入希望で探し求めている方も多いのではないでしょうか。こちらも発行年を聞いて耳を疑うくらい良い状態ですね。希少品の中でも更に貴重です。

 

【写真2枚目】

◯『支那花鳥画冊』大正15年(1926)、  恩賜京都博物館特別展 、便利堂刊行  (下段右端)

こちら、資料を調べますと編集をした人物の名前が“田中傳三郎”となっているんですよね。歌舞伎の囃子方(小鼓(こつづみ)や笛などの楽器を演奏する)田中流の方に同姓同名の方がいらっしゃるのですが、縁のある方なのでしょうか…(本の内容は歌舞伎とは全く関係ありません)。とにかく、こちらも貴重なものらしく大変な高値で販売されているお店もあります。

 

【写真3枚目】

こちらの中には池崎潤一郎の『源氏物語 全』(中央公論社)が見えます。(下段右側)

今年の大河は紫式部をモデルにした「光る君へ」ですね。その影響で平安文学に関する書籍や源氏物語の現代訳も売れているのだとか。

こうした流行りは古本市場にも大変な影響を与えます。当然ながら流行りのものに関連した書籍の取引額はブーム中に上がる傾向があり、「大切な本だから少しでも高く評価してもらいたい!」という方はそういった“流行りの波”を捉えることが上手に売るコツとなります。

 

スタッフN

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