2024.02.03
買取成約事例(詳細版)
今回は見出しのような書籍の一括査定を承りました。
ご依頼のお写真を拝見して、まず最初に目を引かれたのは早川書房の海外SFノベルのハードカバー作品群ですね。
ファンタジー作品『ゲド戦記』でも有名なアーシュラ・ル・グウィンのSF作品『所有せざる人々』や、NHKの「100分で名著」でも取り上げられた『華氏451度』の作者でもあるレイ・ブラッドベリの短編傑作集である『キリマンジャロ・マシーン』などの名作がずらっと並びます。
これらのタイトルの中には、単体での買取価格という点ではイマイチ振るわないものも含まれているかと思われますが、シリーズとしてまとめて売りされる場合にはそこそこの値が付いているようです。
また、同じく早川書房が1960年2月に創刊した『SFマガジン』も堂々たるコレクションです。
お写真を拝見する限りでは1977年から1991年までが不揃いながらも多く集められていました(ここで紹介するのはいただいた写真のうちの一部です)。
また、『小説ハヤカワ ハィ!』というタイトルも見えます。こちらも『SFマガジン』の増刊号という位置づけで発行されたSF専門雑誌のようで、1冊ごとでも比較的高額にて取引されている例を見かけます。SF関連雑誌ってこんなに様々なものが発行されていたのですね…!
また、日本の作品のみだけでなく、『指輪物語』で有名なトールキンのペーパーバックなど、たくさんの洋書の査定も頂いたようです。ファンタジーもありますがSF作品が中心のようですね。
振り返ってみるに『SFマガジン』が創刊された1960年代から1980年代はじめくらいにかけてがSFの黄金時代だったような気がします。
他のお写真に写った本たちも恐らくその様子から同じ年代に出版されたSF書籍たちかと思われ、これらはギラギラにアツかったSF全盛の名作達の揃い踏みの貴重なコレクションだと言えるでしょう。
・・・と、さもSF人気がなくなったかのような言い方になってしまいましたが、現在も『SFマガジン』の発行は続いており、2024年1月現在の最新号は『2024年2月号【特集:ミステリとSFの交差点】』です。どうやら売れっ子ミステリ作家による読み切りSF作品が読めるようですよ!
かつてのSFブーム時の作風と現代のSFの両方を読み比べることでSF作家の持つ独特の批判的視点が変わったのか、はたまた変わっていないのか、それとも、変わった/変わっていないのは社会だけなのかを知ることができるかも知れません・・・。なんだか無性にSFが読みたくなってきました。
貴重な本たちを古本一括査定.comを通じてお売り頂きありがとうございました!
スタッフN
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