買取成約事例(詳細版)

2023.12.10

買取成約事例(詳細版)

古本買取成約事例 江戸時代~昭和の和本 200冊 60,000円

『孟子集註鈔』『元明清史略』など江戸~昭和の和本等の一括査定

今回は見出しのような本の一括査定を承りました。

ただの本ではありません。お写真を拝見したところ、すべて和本です。

今回のお客様はこちらの写真以外にも

・書名
・著者名
・出版社/出版者
・巻数
・初版時期
・刷

をまとめた資料を申込の際に添付してくださっていました・・・!ありがとうございます。

今回のような古い名著の場合ですと、いつの時代どの編者・著者の、どの版か、全巻揃いかどうかによっても査定額がかなり変わってしまうことも多いため、このような資料は古書店様も査定の際に大変参考になったのではないかと思います。

さて、そちらの資料を元にざっとどのようなものが高額評価されたのかを見ておりましたところ、見出しの

『孟子集註鈔』

『元明清史略』

のほか

『清名家史論鈔』 

などに良い査定額が付いたのではないかと推測しています。

この他にも、中古市場に出回っている数が少ないため筆者では価値を測りかねたのが『資治通鑑』という書物です。

『資治通鑑(しじつがん)』は中国の司馬光が11世紀にまとめた歴史書で、本来は全294巻にも渡る超大作です。

ですが、今回のお品は上記のお客様添付資料によれば江戸時代末から明治までの激動の時代を生き抜いた元武士で教育者の秋月 悌次郎(明治になってからは秋月 胤永(かずひさ)と名乗りました)が執筆したものとのこと。明治14年発行の全10巻とのことで、調べた限りでは内容の詳細は不明ですが、司馬光のものを翻訳抜粋したものでしょうか。

この秋月氏、幕末の嵐吹き荒れる時代の会津藩出身で、戊辰戦争の責を問われ一時は終身禁固刑に処せられたものの後に恩赦を得、教育者となります。学校勤務時代はあの小泉八雲の同僚でもあり、その人柄をして小泉から「まるで神様のようだ」と慕われたとのエピソードを持つ会津が誇る偉人です。

今回の記事を執筆するにあたり上記のことを初めて知ったのですが、このような歴史上の人物の著作が150年以上の時を超えて保存されていたことにまず驚いてしまいました。今回査定に出された方、そしてそのご家族がずっと大事に保管されていたのでしょうね。

古い本でも歓迎です

その他にも、添付資料にあった『唐宋名家史論竒鈔』などは検索してみると大学の貴重資料としてアーカイブされていることが分かったり、今回のお品物は歴史資料としても大変貴重なものだったのではないかと思います。(ただし、大学の資料とは版等が異なる可能性あり。)

幾年の月日を経て、確かに見た目には相応の経年感がありますが、古本一括査定.comでは今回のように古書のプロがその本が持つ価値を査定をさせていただきます。

「古いから売れないかな…」と諦める前に、是非、一度査定を受けてみてください。次に貴方の本を必要とする人が待っているかも知れません。

 

スタッフN

230504-008157

安心して信頼できるお店へ買取依頼できるサービス「古本一括査定.com」